編集後記 2

霧海 裕


 ここ高松に駆り移住して三回風を引いた。高松に着いた昨年九月下旬にはキンモクセイの華や曼珠紗華 ( 彼岸花 ) が咲き乱れ、今 ( 三月 ) はサザンカの華が地理梅や桃の花、菜の花が咲き乱れている。それでも風を引いてしまうのである。理由は至って簡単、今済んでいる息子の借家の歓喜が非常によいからである。ここ高松の真冬の最高気温は 10 ℃ 近くにもなるが、朝晩は 0 ℃ 近くになる。非常に換気のよい( 隙間風が多い ) 息子の借家の室温は外気温と同じで、エアコンや電気ストーブ、電気ごたつを総動員してもなかなか室温は上がらず鼻水をたらしながらコトツにしがみ付いている。こちらの暖房温度は一般に極めて低く、病室でも 20 ℃ ぐらいしかない。息子はダウンの上着を着、私や看護婦、その他の患者はセーターやちゃんちゃんこを着ている。もっと室温を上げろとわめいているのは私一人で、皆から冷たい目で見られ、北海道人の評判をかなり落としている。皆さんごめんなさい。
 こちらに来てもうかれこれ 5 ヶ月以上になり、こんなに長く高松にいたのは高校生以来だから 40 年振りになる。勿論町並みは 40 年前とはガラッと変っているが、人の多さ車の多さ道の細さは全然変らず、もっとひどくなっている。幅員 2 ~ 3 m の田んぼのあぜ道に人、自転車、車が押し合いへし合いし、幅員 5 ~ 6 m の歩道なし県道に人、自転車、車、バス、トラックが行き交っている。私はそんな道を毎日かたみち 30 分かけて虫この原チャリ ( 原動機月自転車 ) に乗って病院に通っている。釧路の道路のようにはいかない。無数の小道が接続していて、そこには必ずミラーが設置されそれを確認しながら走らないと、不心得者が一寸車の華を出しただけで左端を走っている私は出会い頭の衝突になってしまうからである。 4 月中旬に息子と一緒に釧路に帰る予定です。宜しくお願いします。   ( 霧海 裕 )
Updated 18 March , 2021